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ベトナムを中心とするアセアン(ASEAN)諸国に関する情報ページ。あと、時々書評とか。

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Category: 旧Version  Tags: ベトナム  在アジアオセアニア日系企業活動実態調査  生産面課題  電気  部品調達  材料調達  品質管理  
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ベトナム進出日系企業の様子:「在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査」より⑪

ベトナム進出日系企業の様子を「在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査」を元に眺める、第5段「経営上の問題点」です。本当は1回で全てをまとめようと思いましたが、文章が長くなりすぎたので全7回にわけることにしました。

今回は「経営上の問題点」のうち、「生産面での問題点」です。

ということで、以下のように当該シリーズの目次が変更になりました。

【シリーズ目次】
1.調査の概要と結果
2.営業利益見通し
3.今後の事業展開
4.現地市場開拓への取り組み
5.経営上の問題点
・5-1:ベトナムの課題(全体)
・5―2:販売営業面での問題点
・5-3:財務・金融・為替面での問題点
・5-4:雇用・労働面での問題
・5-5:貿易制度面での問題点
・5-6:生産面での問題点
・5-7:経営の現地化をするにあたっての問題点
6.原材料・部品の調達
7.輸出入の状況
8.賃金

生産面での問題点は以下の事項が指摘されています。
【生産面での問題点】

1位:電力不足・停電(70.3%)
2位:原材料・部品の現地調達の難しさ(67.3%)
3位:品質管理の難しさ(49.5%)

1.「電力不足・停電」について
1位の「電力不足・停電」については、非常に深刻な問題として認識されています。現在、ベトナムの電力源は火力発電が60%程度を賄っています。また、メコン・紅河流域の水力発電も利用されています。

しかし、水力発電については水源を中国に抑えられており、水量が減少傾向のためあまり水力発電に期待できません。

また、昨今の経済成長はより多くの電力を必要とするため、電力量が絶対的に不足しています。

このような状況がある中、ベトナム政府の対応は2015年までに2005年の電力供給能力の3倍にするというマスタープランを作成しています。また、2020年までに原子力発電所を3基建設する計画を有しています。第1基はロシアに受注が決まり、第2基は今年の10月末に日本が受注することが決まったばかりです。

そのため、製造業が入居する工業団地を選定する際、各工業団地が自家発電装置を持っているか否かがポイントとなるほどです。逆に言うと、十分な自家発電能力がない工業団地に製造業が入居することはありません。

また、各家庭でもHONDA製の10万円ほどする自家発電装置を購入する動きが出ています。

まさに、経済成長のスピードにインフラ整備が間に合わない象徴的な課題です。

2.「原材料・部品調達の難しさ」について:

2位の「原材料・部品調達の難しさ」は最近のASEAN域内EPAの動きもあり、この問題が現地の部材確保難により製造業のコスト削減が図れないという単純な図式だけではなくなりました。

EPAでは関税優遇を受けるに原産地証明が必要となります。この原産地証明とはどこの国で作られたかを証明する書類となります。また、このどの国で作られたかを証明するにあたり、どこの国で調達した部材が利用されているかも、検査項目に組み込まれています。

ここで製造業にとって原材料や部品調達をベトナム国内で取得できないと、工場がベトナム国内にあっても、EPAの制度上「ベトナム製品」としては扱われなくなります。日本からの部材がある一定以上を上回ると、その製品は日本製品としての扱いを受ける可能性も出てきます。従い、ASEAN域内EPAの優遇措置を全く受けられない可能性が出てきます。

現在、裾野産業育成にベトナム政府は力を入れているようですが、あまり順調にいっていないように見受けられます。その理由には
―ベトナム人の多くは起業を夢見るが、製造業を起業するには資本がかかる
―ITという何とも格好がよく、元手資金がかからない産業がある

といったものがあるのかもしれません。

従い、製造業以外で事業を実施した方が、利益になりやすいと考えるベトナム人が多いように思います。

今後、どうなっていくのでしょう、この問題。

3.「品質管理の難しさ」について:
3位の品質管理の難しさは「経験不足」から来るのかもしれません。

多くの日系製造業では「品質管理担当者」として女性を採用して実施しているようです。その能力に対しては高く評価する声が一般的です。一方で、何でも「異常」と判定しすぎたり、基準を甘くすると、何でも「合格」となってしまったりと…。まさに、「経験」不足が起因しているのかと思います。

一方、非製造業での品質管理は非常に難しい問題として立ちはだかります。これまで社会主義国で育ってきたベトナム人は資本主義国のサービス品質を受けたことも見たこともありません。ましてや、世界トップレベルと言われる日本のサービスをベトナムで再現することはかなりの難題となってきます。特に北部では「スマイル有料」です。

この品質管理の難しさは同調査の他の対象国・地域でも盛んに指摘されている部分であり、ベトナムだけの問題ではなく、日系企業の進出先各国どの国でも問題点として指摘される部分です。

やはり日本の品質がモノ・サービスどちらにおいても世界最高水準である以上、問題点として浮上してしまう部分だと思われます。

4.まとめ
生産面での問題点において、ベトナム特有の問題は電力不足です。

計画停電ということで、頻繁に停電が発生します。

この問題を解決するにあたり、原子力発電所の整備も進めています。第1基工事はロシアに奪われてしまいましたが、第2基は日本が受注しました。

ところで、ここでは指摘されていませんが、高い電気代も大きな問題点です。
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テーマ : ベトナム    ジャンル : 海外情報


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プロフィール

tnaru

Author:tnaru
30代 男
ベトナム在住。ベンチャー企業で働いてます。
将来はベトナムを中心としたASEAN諸国で何かしたいと思っています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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