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ベトナムを中心とするアセアン(ASEAN)諸国に関する情報ページ。あと、時々書評とか。

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Category: 旧Version  Tags: ベトナム進出日系企業  在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査  今後の事業展開  輸出入の状況  
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輸出入の状況:「在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査」より

ベトナム進出日系企業の様子を「在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査」を元に眺める、シリーズです。

今回は「輸出入の状況」です。

【シリーズ目次】
1.調査の概要と結果
2.営業利益見通し
3.今後の事業展開
4.現地市場開拓への取り組み
5.経営上の問題点
・5-1:ベトナムの課題(全体)
・5―2:販売営業面での問題点
・5-3:財務・金融・為替面での問題点
・5-4:雇用・労働面での問題
・5-5:貿易制度面での問題点
・5-6:生産面での問題点
・5-7:経営の現地化をするにあたっての問題点
6.原材料・部品の調達
7.輸出入の状況
8.賃金

1.ベトナム進出日系企業は「輸出100%」と「ベトナム市場100%」の混在型
同調査では、「売上高に占める輸出の比率」としてベトナム進出日系企業の回答率を以下のとおり公表しています。

(輸出比率)
「50%以上輸出」の回答率の合計:56.6%
「50%未満の輸出」の回答率合計:43.4%

上記より、ベトナムへ進出する日系企業の半数以上がベトナムで生産した製品・部材を他国へ輸出していることが分かります。

また、同比率を他の調査対象国・地域と比較したものが以下です。
(輸出型比率のランキング)
1位:フィリピン(57.1%)
2位:ベトナム(56.6%)
3位:シンガポール(55.4%)
4位:香港(49.1%)
5位:マレーシア(44.9%)
6位:ニュージーランド(39.5%)
7位:中国(38.3%)
8位:調査対象国平均値(37.6%)
9位:インドネシア(35.2%)
10位:オーストラリア(31.0%)
11位:タイ(30.9%)
12位:台湾(28.4%)
13位:韓国(19.3%)
14位:インド(15.0%)

上記より、ベトナムへ進出する日系企業が他国・地域へ進出する場合と比較しても、「ベトナムで作って、他国へ輸出」へする企業が多いことが分かります。

また、輸出比率が50%を超える企業は他にはフィリピンとシンガポールのみです。輸出依存型のビジネスモデルとしてどれだけ多くの日系企業が進出しているかが、よくわかります。

一方で、回答の内訳をみると、異なったことも見えてきます。

(輸出比率の回答率ランキング)
1位:100%輸出(38.1%)
2位:0%輸出(26.1%)
3位:80%から100%未満輸出(13.4%)
4位:1%から20%未満(9.7%)
5位:50%から80%未満(6.7%)
6位:20%から50%未満(6.0%)

上記の回答内訳で、興味深い点は「100%輸出」と回答した企業が38.1%と、他の回答率よりも突出している点です。また、参考までに、他の調査対象国・地域で同回答に高い回答率をしめしたのはフィリピン(24.8%)程度です。他国・地域では、ほぼ1ケタの回答率であり、オーストラリアが14.1%とかろうじて2ケタを示した程度です。

次に興味深い点は「100%輸出」という回答が1位である一方、「0%輸出」が2位に入る高い回答率を示している点です。

これは、他国・地域の回答率と比較してもほぼ平均値であり、ランキングだけでみると、13ヶ国・地域中7位に入ります。なお、平均値は28.0%です。

1位:インド(61.8%)
2位:ニュージーランド(27.3%)
3位:韓国(35.4%)
4位:オーストラリア(30.5%)
5位:中国(29.6%)
6位:マレーシア(27.3%)
7位:ベトナム(26.1%)

上記より、輸出100%の企業とベトナム国内市場100%の企業が混在していることが見えてきます。

2.輸出先は日本がトップ。中国華南経済圏との連携はまだ本格化せず。
輸出先の内訳をみると、日本向けと回答した企業が60.7%になります。これは他の調査国・対象地域と比較しても高い数字であり、全体では中国(66.3%)に次ぐ2位となります。参考までに、3位に入るフィりぃピンが50.8%の回答率であり、平均値が43.4%であることと比較すると、ベトナム進出日系企業の日本向け輸出比率が突出していることがよくわかります。

(ベトナム進出日系企業の輸出先ランキング)
1位:日本(60.7%)
2位:ASEAN(20.5%)
3位:米国(6.3%)
4位:その他(5.6%)
5位:欧州(3.4%)
6位:中国(2.2%)
7位:インド(1.2%)

(日本向け輸出比率ランキング上位3カ国)
1位:中国(66.3%)
2位:ベトナム(60.7%)
3位:フィリピン(50.6%)
※平均値:43.4%

また、興味深い現象は中国との関係です。上記「ベトナム進出日系企業の輸出先ランキング」で中国は7項目中6位となっています。ベトナムへの進出は「中国プラス・ワン」と言われています。また、ベトナム北部のハノイ近郊に進出する日系企業は中国華南経済圏を視野に入れた立地要因を検討して候補地選定をしたと言われています。しかし、実態は2.2%程度にとどまっており、中国華南経済圏を視野に入れた活動はまだ本格化していないようです。

3.今後1年から3年の製品輸出市場は日本
同調査では、ベトナム進出日系企業より今後1年から3年の重要輸出先も合わせて調査しています。下記、在ベトナム日系企業と調査対象国・地域進出日系企業の回答です。

(在ベトナム日系企業の今後の輸出先)
1位:日本(28.2%)
2位:中国(17.5%)
3位:米国(10.7%)
4位:インドネシア(7.8%)
5位:インド(6.8%)

(調査対象国・地域平均)
1位:日本(20.8%)
2位:インド(14.5%)
3位:中国(14.1%)
4位:インドネシア(9.6%)
5位:ベトナム(7.4%)

在ベトナム日系企業の回答だけを見ると、現在の輸出先国と比較して、今後はかなり異なった企業行動がおこるのではと想像されます。

現在も今後も日本が重要な輸出先となることは変わらないようです。ただ、現在輸出先として7位である中国が、今後の輸出先として2位に入ってきます。これは、中国華南経済圏を視野に入れた日系企業の進出が、やっと現地での体制が整い始めたので、中国へ進出するグループ企業との連携を強化させていこうという現れかもしれません。

また、もう一点興味深い現象はASEAN諸国のうち、インドネシアが今後の重要輸出先としてあがっている点です。これは調査対象国・地域でも4位にランクインしており、同じ現象がみられます。この現状が何を意味しているのかよくわかりません。家電日系企業の集積地はマレーシアで、2輪や4輪の日系企業の集積地はタイです。大体、ハノイからインドネシアへの直行便すらない状態です。

最近のインドネシア進出熱を含めて、ブームなのか何か意味があるのか非常に気になるところです。

参考までに、在インドネシア進出日系企業は「日本」、「中国」、「タイ」、「ベトナム」の5カ国を今後の重要な輸出先国としてあげています。

4.FTA/EPA利用状況
FTA/EPAを利用する在ベトナム日系企業は非常に少ないようです。

他、ASEAN諸国へ進出する日系企業の利用状況も含めると、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシアでは積極的な利用が目立つようです。

在ベトナム日系企業でFTA/EPAを利用していると回答した企業は「電気機械器具」関連の企業が圧倒的に多いようですが、その数は1ケタにとどまります。

この理由はなぜなのか気になるところです。

5.まとめ
輸出入の状況では、在ベトナム日系企業の多くが日本の親会社向けを足掛かりとしてベトナムに進出していることがよくわかります。「安くベトナムで作って、日本へ輸出する」といったビジネスモデルがベトナム進出日系企業の大半ということでしょう。

一方、最近「ベトナム国内市場」を狙った日系企業の進出も目立った動きです。それを表したかのように、ベトナム国内向け100%と回答した企業が2位に入っています。

今後の在ベトナム日系企業の行動パターンとして気になるのが、中国とインドネシアとの関係です。中国を現時点での輸出先として回答が少ないにも関わらず、今後1年から3年では1位の日本に次いで、重要輸出先として回答する企業数は2位に入っています。

また、インドネシアとの関係はどうなのか。まだこのあたりについて現地ではさほど話題に上りません。何かが動き始めているということでしょう。ただ、ハノイージャカルタの直行便がありません。ベトナム南部進出企業がインドネシアを狙っているのかな…。



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テーマ : ベトナム    ジャンル : 海外情報


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プロフィール

tnaru

Author:tnaru
30代 男
ベトナム在住。ベンチャー企業で働いてます。
将来はベトナムを中心としたASEAN諸国で何かしたいと思っています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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