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ベトナムを中心とするアセアン(ASEAN)諸国に関する情報ページ。あと、時々書評とか。

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書評ー東アジアの国際分業の拡大と日本

東アジア国際分業の拡大と日本
大木 博巳
4822410617


製造業は何を考え、海外進出や展開を決めているのか?

ベトナムを中心としたアジアで何かをしようと考えている私にとって、上記は大きな関心テーマです。

今、アジア各国には日系企業が多数進出しています。その大半は製造業です。非製造業においても製造業向け物販やサービスがその事業内容の大きな柱になります。
「製造業の理解なくして、海外ビジネスでの成功なし」という気持ちに突き動かされ、現状把握と思いながら同書を読み進めました。

目次
第1部 東アジア貿易の新たな深化
第1章:転換期を迎えた東アジア貿易
第2章:高まる対中経済依存:韓国
第3章:高まる対中経済依存:タイ
第4章:東アジア貿易のフロンティア:中国東北経済圏、極東ロシア
第5章:東アジア貿易のフロンティア:大メコン圏(GMS)

第2部 東アジア生産ネットワークの拡大
第6章:エレクトロニクス企業のアジア展開
第7章:自動車メーカーのアジア展開

第3部 東アジアにおける日本の課題
第8章:日本企業の東アジア分業と課題
第9章:アジア人材の活用
第10章:ソフトウエア開発のアジア展開
第11章:中業企業と東アジアの投資環境変化
第12章:アジア企業の対日投資
第13章:アジア企業とのビジネスアライアンス

1.本書は2008年10月に出版され、3部構成からなっています。
各国・地域のマクロ情報主体の書籍を私が手にする理由の一つに、ある程度最新のデータが整理されているという点があります。

ここで、本書で使用されているデータの多くが2006年現在のものが多かった点は少し残念でした。2006年に集計されたデータが2007年に公表され、それに基づき2008年に本書を書きあげたということかと思います。各種データの豊富さと正確性を保つためには仕方なかった部分なのかもしれませんが、半年おきに大きく経済状況が変化する同地域において、若干物足りなさが残る部分です。

一方、地域別と産業別で各部を構成していることで、アジア地域における製造業の行動様式の理解が深まります。この点、他の書籍では地域ごとで1冊となっていたり、産業ごとに1冊となっている場合が多くなるかと思います。しかし、日系製造業の行動パタンについて地域別と産業別(エレクトロニクス産業と自動車産業)という2方面から考察を1冊にまとめ上げていることから、同地域で活動する日系製造業の動きを理解する上で、大変参考になりました。

2.ASEAN・アジア地域を独立した国ごとではなく、地域としてとらえる工夫がなされています。
JETRO本の特徴だと思います。他のJETRO本に多く見られる、ASEAN地域内の貿易関連性の分析が非常に充実しています。これにより、各国がどの産業に比較優位があり、また近隣諸国との関連性がどうなっているのか理解を進めることができます。

3.中国、韓国、台湾製造業のアジア展開について分析・解説しています。
同書から中国、韓国、台湾のプレゼンスが非常に高まって来ていることが良くわかります。

特に中国においてはアジア地域から部品や原材料を輸入し、自国で組み立てるといった「世界の工場」モデルから、アジア地域を「市場」と認識し行動し始めていることが見えてきます。

とりわけ同書が注目しているのは中国雲南省と広西チワン自治区の動静です。両地域はタイ、ラオス、ベトナムと国境を接していることから、ASEAN諸国との貿易拠点としても重要な位置を占めることになります。既に中国は同地域をASEAN諸国との経済圏構築のための重要拠点と定め、各種政策を実施しています。日本では日系企業の進出が進む中国の沿岸所地域が注目を一人占めしていますが、今後この両地域の動静はより重要度を増してくると思われます。

また、韓国及び台湾もアジア地域へのプレゼンスを活発に進めていることが、慮国の個別企業のアジア展開の様子から良くわかります。

同書がその展開を分析する韓国と台湾企業は以下の通りです。
【アジアで展開する韓国・台湾企業】
(韓国企業)
三星(Sumsong)
LG電子
GM大宇
(台湾企業)
鴻海精密工業(ホンハイ)
宏基(エイサー)
友達光電(AUO)
奇美電子(CMO)
台湾積体電路製造(TSMC)
●美電子(UMC)

また、本書の記述によると、中国、韓国、台湾3カ国のエレクトロニクス企業がベトナムを製造拠点として積極的に推し進めている様子が分かります。この傾向は日系エレクトロニクスメーカーがベトナムではなく、マレーシアをアジア諸国内の最適化地域として集約させる流れがある中、興味深い現象です。

4.まとめ
本書はアジア域内でおこっている製造業の海外展開について、マクロベースの情報から、整理分析された書籍になります。

特に、地域別と産業別からアジア地域の製造業を分析しているます。このことから、どの国がどのような点で比較優位を発揮しているかを把握することが可能です。また、自動車メーカーとエレクトロニクスメーカーについては、各企業がどのような方針で、どの地域で積極的な展開を実施を図って行こうとしているのか理解をすることが可能になります。

アジア諸国で展開する各国製造業の動きを理解することで、非製造業が同地域でビジネスチャンスを探るための、情報収集に最適な一冊だと思います。

東アジア国際分業の拡大と日本
大木 博巳

東アジア国際分業の拡大と日本
国際標準化と事業戦略―日本型イノベーションとしての標準化ビジネスモデル (HAKUTO Management) 中国経済最前線―対内・対外投資戦略の実態 モジュール化―新しい産業アーキテクチャの本質 (経済産業研究所・経済政策レビュー)
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テーマ : ベトナム    ジャンル : 海外情報


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プロフィール

tnaru

Author:tnaru
30代 男
ベトナム在住。ベンチャー企業で働いてます。
将来はベトナムを中心としたASEAN諸国で何かしたいと思っています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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