tnaru@asean

ベトナムを中心とするアセアン(ASEAN)諸国に関する情報ページ。あと、時々書評とか。

Category: スポンサー広告  Tags: ---
Response: ------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category: 旧Version  Tags: ---
Response: Comment 0  Trackback 0

【書 棚】メコン地域開発

今回は、ベトナム関連書籍についてのご紹介です。

今回の書籍:
4258290017メコン地域開発―残された東アジアのフロンティア (アジ研選書)
石田 正美
アジア経済研究所 2005-12

by G-Tools

目 次

序章:メコン地域開発


【第Ⅰ部】メコン地域概観

1章―メコン川とメコン地域
2章―メコン地域における開発協力と国際関係
3章―メコン地域の交通インフラ

【第Ⅱ部】CLM諸国の人的資源

4章―カンボジアの人的資源開発
5章―ラオスの社会・経済概況と人材開発問題
6章―ミャンマーの人的資源

【第Ⅲ部】CLM諸国の産業発展の可能性

7章―カンボジアの産業の現状
8章―ラオスの木造加工産業
9章―ミャンマーの産業発展の可能性と課題

【第Ⅳ部】タイ・ベトナム・雲南省の役割

10章―タイの地域開発政策と近隣諸国との経済関係
11章―大メコン圏経済回廊とベトナム経済開発
12章―雲南とメコン地域諸国との経済協力

【第Ⅴ部】総 括

第13章―メコン地域開発の展望と課題



この書籍の参考となったところは2点あります。一つは、ベトナムを一つの国として独立した単体として見るのではなく、インドシナ半島の一部に位置する国と位置付けて書かれていること。もう一つは、きっちりとしたデータが調査結果として記載されていることです。

当たり前ですが、日本は海に囲まれ他国と陸続きで国境を接していません。一方、ベトナムは中国・ラオス・カンボジアと陸続きで国境を接しています。その時、どうしても日本と同じように、1つの単体としてベトナムを見るのではなく、インドシナ半島に位置する一つの国として見たい欲求にかられます。国境が陸でつながっていることで、どのような事が起こるのか、どのような意味を付け加えるのか、とても気になってしまいます。

同書はベトナム単体としてみるのではなく、「メコン地域」としてインドシナ半島に属する諸国を分析している点で、日本語では中々触れることができない貴重な書籍にあたるかと思います。

ところで、インドシナ半島諸国は色々な呼ばれ方をします。例えば、国際協力の視点からはメコン河流域諸国の総称として、「メコン地域」やGMS(大メコン圏:Great Mekong Subregion)地域と呼ばれます。さらに、同地域の中・低所得国を総称し、CMLV(カンボジア、ミャンマー、ラオス、ベトナム)諸国と呼ばれたりもします。また、政治・経済の視点からはその機構名から「ASEAN(Association of South-East Nation)」諸国とも呼ばれます。伝統的に学校の地理の授業ではまず、まず東南アジア諸国として教科書で習いました。

ということで、タイトルからも分かるとおり、同書はインドシナ半島諸国を国際協力の視点から分析・調査し、その結果をまとめたものです。ただし、扱うテーマの数々は日々日常のビジネスの現場で話題となるものと非常に重なるものです。それらは同地域の横断的国際プロジェクトである各回廊(南北経済回廊、南部経済回廊、東西経済回廊)のもたらす各国経済へのインパクトであり、各国の産業振興政策であり、人的資源開発政策等です。

ベトナムについては、本書の第11章にまとめられています。

まず、ベトナム全体と周辺国の関係性を説明する「GMS諸国との経済関係」の項から始まります。この項では、中国、タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー各国とベトナムの貿易関係や投資動向、そして、国境経済区についてまとめています。また、ベトナム国内工業団地についても、2004年の現状と2010年の計画がデータで紹介されています。

次に、「北部経済回廊と経済開発の動向」で北部経済を中国との関係性から分析・説明がされます。中国広西省チワン自治区とベトナムランソン省とアンニン省の貿易関係、そして中国雲南省とベトナムラオカイ省の貿易取引額データがその中心となります。

さらに、「東西経済回廊と中部開発」の項で、中部経済の現状と中部開発の課題・青写真と東西経済回廊の整備がどのように変化をもたらすか分析がなされます。特に、クアンガイ省ズンクアットやダナンについて、精油所や工業団地そして対外投資受入状況についての考察が中心です。

最後の項では、ベトナム南部、カンボジアとタイとの関係性を南部経済回廊の整備進捗状況を基礎に分析した「南部経済にとってのGMS南部経済回廊建設計画」となります。同項では、貿易輸出品目の動向やベトナムとカンボジアの国境の経済活動として、パペット(カンボジア)とモクバイ(ベトナム)の様子にも触れられています。

同書はアジア経済研究所の出版物でもあることから、豊富なデータが大きな特徴です。ベトナムは目まぐるしく変化を続けているため、同書に含まれるデータが2004年中心となっていることが若干気になりますが、大変参考になるデータと分析が収録されています。

また、国レベルの関連性のみならず、都市間との関連性を追いかけることができることも同書の特徴です。

ベトナムを単体の1国として見つめるのではなく、インドシナ半島に位置する一つの国と捉えた時、非常に有益なデータと知見を学べる書籍だと思います。

メコン地域開発―残された東アジアのフロンティア (アジ研選書)
石田 正美

4258290017

関連商品
大メコン圏経済協力―実現する3つの経済回廊 (情勢分析レポート)
メコン流域国の経済発展戦略―市場経済化の可能性と限界
後発ASEAN諸国の工業化―CLMV諸国の経験と展望 (研究双書)
ラオス 一党支配体制下の市場経済化 (研究双書)
カンボジアを知るための60章 エリア・スタディーズ
by G-Tools

スポンサーサイト

テーマ : ベトナム    ジャンル : 海外情報


Comments

Leave a Comment


Body
10 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
 
 
 
プロフィール

tnaru

Author:tnaru
30代 男
ベトナム在住。ベンチャー企業で働いてます。
将来はベトナムを中心としたASEAN諸国で何かしたいと思っています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

 
 
QRコード
QRコード
 
 
 
 
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。