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ベトナムを中心とするアセアン(ASEAN)諸国に関する情報ページ。あと、時々書評とか。

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ASEANマーケティング

マーティング戦略の大家といわれるフィリップコトラー教授とインドネシアのヘルマワン・カルタジャヤ教授、そしてシンガポールのホイ・デンファン教授により書かれた書物です。

ASEANマーケティング―成功企業の地域戦略とグローバル価値創造 (マグロウヒル・ビジネス・プロフェッショナル・シリーズ)
フィリップ・コトラー ホイ・デンフアン ヘルマワン・カルタジャヤ 洞口 治夫
4889962352


目 次
第Ⅰ部 ASEAN市場の全体像
第1章:ASEANのデジタル技術
第2章:グローバリゼーションがASEANに与えたインパクト
第3章:ASEAN市場の未来
第4章:ASEANの顧客を狙う

第Ⅱ部 ASEANマーケティングの教訓
第5章:地元のトップ企業に注意せよ
第6章:ローカル企業のASEAN展開
第7章:ASEAN地域を狙う多国籍企業

第Ⅲ部 ASEANマーケティングの現場
第8章:ASEANへのビジョン、現地でのアクション
第9章:グローバル価値、ASEAN戦略、ローカル戦術



同書は「Think ASEAN! Rethinking Marketing toward ASEAN Community 2015」の翻訳です。

Think ASEAN!
Think ASEAN!

2015年のASEAN統合に向けた動きを背景に、躍動するASEANにおいて如何なる価値を創造し、各企業が展開を図っていくべきかの指南書と言えます。

同書は欧米系の書物特有の構造になっています。前半部分で、「あるべき姿」となる理論・フレームワークを提示し、後半部分ではそのフレームワークを通じた個別成功事例の紹介・分析といった構成です。

フレームワークでは、「グローバル(=世界)」、「リージョナル(=ASEAN)」、「ローカル(=各国」のレベル別に区分けしています。「グローバル」な価値・基準を「ローカル」のニーズにマッチさせる戦術を用いながら、如何に「リージョナル」に展開する戦略を採用するかがその主眼です。

ASEANで成功するには以下が必要であると、同書は指摘します。
  • 地域に拠点を構える企業に新たに適用される政策や優遇作の活用
  • ポジショニング分析を十分に実施する。(特にマーケティング戦略においては、外部環境の変化に注力すべきである。)
  • 「ASEANビジョン2015」が目指すものを踏まえたものとすること
  • ASEANを一つの地域としてとらえることが、潜在的可能性を最大限にすることにつながる。
  • グローバルな視点を持って経済統合のメリットを生かし、比較優位の最大化に努めることが求められる。


特に、戦略レベルでは、「戦略的トライアングルー3Cの原則」の重要性を指摘しています。
  • Consistent(首尾一貫性):
企業のブランド、サービス、仕事のやり方が首尾一貫したグローバルな価値観であること。
  • Coordination(調和):
セグメンテーション(市場の細分化)、ターゲティング(標的市場の設定)、ポジショニング(市場での位置づけが上手く調和された地域戦略。立案時に異なる国々の消費者の類似性と共通性の考慮
  • Customize(カスタマイズ):
ASEAN域内各国にあったものにすること。

上記を踏まえ、同書では「STV(戦略、戦術、価値)トライアングル」と称したフレームワークを以下の「ポジショニング」、「差別化」、「ブランド」に置き換え、各企業の事例を分析していきます。
  • ポジショニング:
狙う顧客の好みの位置に近づけること。
ターゲット市場の分析、競争条件の分析、戦術に組み入れる内部資源の分析
  • 差別化:
顧客ニーズを踏まえた「内容(商品・」サービス)」、「届け方(提供方法)」、「インフラストラクチャー(技術、人材、施設)」への取り組み
  • ブランド:
非コモディティー化
顧客との信頼、ロイヤリティー、ブランドへの信用
(宣伝広告や顧客とのコミュニケーションというレベルを超えた、より根本となるもの)

そして、同書の特徴である、個別企業の事例として以下の13社を分析しています。日本ではASEAN諸国内の企業活動情報に接する機会はあまりありません。しかし、欧米系企業2社、韓国企業1社、日本企業3社を除くと、ASEAN諸国内企業として13社が紹介されています。

―欧米系企業(2社)        
・3M
・ヒューレッド・パッカード
―韓国企業(1社)          
・サムソン電子
―日本企業(3社)         
・紀伊国屋書店
・トヨタ
・ヤマハ
―ASEAN諸国内企業(13社)    
【シンガポール】(3社)
ブンガワン・ソロ社(シンガポール:贈答用菓子製造・販売)
本書では同社を地元のトップ企業として分析しています。
ブレッド・トーク・グループ社(シンガポール:コーヒーチェーン店)
本書は同社がどのように自国と他のASEAN諸国とのオペレーションを展開していったかを分析しています。
ユーヤンサン社(シンガポール:漢方薬製造販売)
本書は同社が他のASEAN諸国にどのように展開していったか分析しています。

【インドネシア】(2社)
ジー・サム・スー社(インドネシア:タバコ製造・販売)
本書では同社を地元のトップ企業として分析しています。
カルベ社(インドネシア・滋養強壮飲料「エキストラ・ジョス」製薬製造業)
本書は同社が他のASEAN諸国にどのように展開していったか分析しています。

【マレーシア】(3社)
MBFカード(マレーシア:クレジットカード)
※運営会社 http://www.mbfh.com.my/
本書では同社を地元のトップ企業として分析しています。
ロイヤル・セランゴール・インターナショナル社(マレーシア:金属工芸)
本書では同社が他のASEAN諸国にどのように展開していったか紹介しています。
エアアジア社(マレーシア:格安航空)
同書では同社がどのように自国と周辺諸国とのオペレーションを実施しているか分析しています。

【タイ】(2社)
バンコク病院(タイ:医療機関)
本書では同病院を地元のトップ企業として分析しています。
ブラックキャニオン社(タイ:コーヒーチェーン)
本書は同社が他のASEAN諸国にどのように展開していったか分析しています。

【フィリピン】(2社)
ゴールディ・ロックス社(フィリピン:ベーカリーフランチャイズ)
本書は同社を地元のトップ企業として分析
サンミゲル社(フィリピン・飲料製造販売)
本書は同社が他のASEAN諸国に展開していったか分析しています。

【ベトナム】(1社)

タン・ヒエップ・ファット社(ベトナム・炭酸飲料「ナンバー・ワン」飲料製造)
本書では同社を地元のトップ企業として紹介しています。

今後のASEANを考える上で、非常に勉強になる1冊です。

ASEANマーケティング―成功企業の地域戦略とグローバル価値創造 (マグロウヒル・ビジネス・プロフェッショナル・シリーズ)
フィリップ・コトラー ホイ・デンフアン ヘルマワン・カルタジャヤ 洞口 治夫

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プロフィール

tnaru

Author:tnaru
30代 男
ベトナム在住。ベンチャー企業で働いてます。
将来はベトナムを中心としたASEAN諸国で何かしたいと思っています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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