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ベトナムを中心とするアセアン(ASEAN)諸国に関する情報ページ。あと、時々書評とか。

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日本とベトナムの職場環境:シリーズ2―残業とか、土日出勤とか

日本とベトナムの職場環境はどのように違うのか、少し紹介してみようと思います。シリーズ2回目です。

なお、シリーズは以下のとおり全4回です。

・第1回: 職場での使用言語
・第2回: 残業とか、土日出勤とか
・第3回: 上司と部下の関係
・第4回: 転職

今回は残業とか、土日出勤とかです。

参考までに、日本とベトナムの残業代と休日出勤手当の取り扱いは以下の通りです。
(ベトナム)
平日の残業代:通常勤務時の150%
休日出勤手当:通常勤務時の200%

(日本)
平日の残業代:通常勤務時の125%
※60時間を超えた場合は150%
休日出勤手当:135%

1.残業はしません。ましてや、土日出勤なんて!

ベトナム人は残業を酷く嫌います。ましてや土日出勤とかは理解できないようです。仕事や会社努めに対する意識は非常に欧米系の発想と近いものがあるのだと思います。

従い、残業や土日出勤当たり前の日系企業は、この感覚を理解するまでに、非常に時間がかかります。ましてや、日本の高度成長期と同じと形容される今のベトナムの経済成長期において、残業や土日出勤をしないことがあり得るのか?、と単純な疑問すら湧いてきます。

以下、なぜ残業や土日出勤をベトナム人が嫌うのか、ベトナム人との話から見えてきた部分をまとめてみました。

2.残業や土日出勤をしない理由
―そもそもサラリーマン家庭がなかった。
ベトナムに会社ができたのは、第2次世界大戦以降と言われています。また、その後の政策もあり、民間企業が登場したのはドイモイ(『刷新』)政策が導入された1985年以降です。それまではベトナム人の多くの職業は公務員、商店主か農民です。企業に勤める「サラリーマン」という労働形態はつい最近までなかったのです。

子供は親の姿を見て育ちます。すると、サラリーマンを見たことがないベトナム人からすると、サラリーマンとは全く想像できない生き方なのです。

一方、日本は会社を株式会社と定義すれば、明治6年(1873年)の第一国立銀行にはじまり、会社組織自体は既に200年近くの歴史があります。また、第2次世界大戦以降は、1億総サラリーマン時代が続いています。

日本人は逆にサラリーマンしか知りません。サラリーマン以外の生き方は多くの日本人にとって想像できない生き方になります。ましてや、終身雇用や年功序列といった世界でも稀と言われる労働形態の中で生きてきた私たちにとって、それ以外の生き方は想像しずらいものがあります。

極端な言い方をすると、全くサラリーマンを経験していない国民と、サラリーマンしか経験していない国民がべとなうという土地で、会社で仕事していることになります。

ベトナム人からすれば、サラリーマン自体がまだ想像の世界の生き方です。ましてや、仕事の対価として会社からお給料をもらうということ自体初めてです。必然、親・兄弟や家族は「サラリーマンの生き方とか良くわからないけど、沢山お給料もらって、夕食までには帰ってきてね。」となります。

これじゃ、残業とか土日出勤なんかするはずありません。

―サラリーマンより、一国一城の主たるべし
本当に優秀な人間は独立した成功者である。このような考え方を持つベトナム人に良く会います。また、ベトナムでトップ大学と呼ばれる学生達と話すと、将来は独立したいというい希望を持つ学生を多く見かけます。

では、将来の独立を見据えたベトナム人は何をするか。

夜や週末での事業です。

生活を安定させるために会社に勤務をしますが、夜や週末は自分の独立のための時間にあてます。自分の事業の仕事として、実務をこなしたり、友人と会ったりしながら情報交換の時間にあてます。

―夕食は一家そろって、夜7時から。
ベトナム人の生活スタイルは7時には家族そろって夕食を開始し、その後は一家団欒といった形式が一般的です。また、夕食には主に旦那側の親と一緒にすることが多くなります。

料理は奥さんが中心となり旦那が手伝いをするか、お手伝いさんがする場合もあるようです。また、仕事で忙しくなると、旦那のお母さんもお手伝いに加わるようです。

ここで、ベトナムの料理事情を考えると、残業なんかしていられません。
例えば、ベトナムにはまだ電子レンジや、炊飯器といった料理用家電製品は全ての家庭が持っているわけではありません。ましてやガスコンロなども最近普及し始めたばかりです。

料理は練炭と七輪が主役となります(イメージ写真)。
和平フレイズ ほんわかふぇ ミニ七輪コンロ HR-8373
B000BATP6Y


これを見ると、「残業していけ」とは言いづらくなります。

―道路が無法地帯です。通勤に普段の2倍の時間がかかります。

ベトナムはバイク通勤が一般的です。また、最近は法人や個人の車保有率も増えてきています。タクシー会社もタクシー保有台数を増加させる傾向にあります。道路幅の拡幅工事を進めていますが、まだ未着工地域も多々残っています。ついでに工事済みの箇所には穴があき放題だったり…。

必然、朝と夕方のラッシュアワー時は道路が無法地帯と化します。バイクと車とタクシーで道はあふれかえります。これは大通りだけではありません。バイク2台がやっとすれ違える程度の路地裏にも、大通りの渋滞を避けたバイクが列をなしています。

従い、日中時間帯であれば30分で移動可能な距離も、帰宅時間帯は2倍の1時間以上かかることは普通のことです。

ところで、上記にも記しましたが、夕食は19時から家族全員が揃って開始します。大方の日系企業は市内・市郊外(主に製造業)問わず、17時もしくは17時30分が終業時間です。

これでも、残業しますか?

―恋愛・不倫も夜10時まで。
ベトナムにも当然、恋愛もあれば、浮気・不倫といったものはあります。

一方、男性も女性もお互いを厳しく監視するため、夜の10時以降も相手が外出していると執拗な電話攻撃を始めます。つまり、自分の自由時間は会社が終わる17時か17時30分~22時までの約5時間です。帰宅するまでの時間(約30分)と考えると、4時間30分です。

ここで通常、夕食は19時に家族全員が揃って始まります。恋愛相手がいようと、浮気・不倫相手がいようと、家族との夕食を”頻繁”にすっぽかすわけにもいきません。

一家団欒の夕食をすっぽかし、恋愛相手や浮気相手と会うための口実は「友人と食事する」もしくは「残業で遅くなる」の2つしかありません。その使用頻度もごく限られたものになります。

ここで、本当に残業してしまうと、恋愛相手や浮気・不倫相手と会うために用意していた回数をそちらに回さなければなりません。

仕事と異性のどちらをとりますか?

3.まとめ
日系進出企業は製造業が中心です。また、他の業種の日系企業も、製造業との仕事があるのでベトナムに進出してきます。従い、どの日系企業も、納期との戦いです。ここで終業時間だからということで、勝手に仕事を切り上げ帰ってしまうベトナム人に多くの日本人が泣かされています。

一方、ベトナム人の仕事観や生活スタイルを見ると、仕事が終わらなくても終業時間と同時に帰宅するベトナム人の気持ちもわかります。

本来は仕事をきちんと仕上げて帰宅するべきですが、それを強要し続けても、ベトナム人からの理解は得られません。

ベトナム人の意識を変えるより、残業しない仕組みを社内に作り上げる方が、よほど生産的な取り組みになると思います。

相手を変えようと思っても、変わりません。自分を変える方が100倍楽だと思います。

ベトナム―「工業化・近代化」と人々の暮らし (新アジア生活文化読本) (新アジア生活文化読本)
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中野 亜里

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プロフィール

tnaru

Author:tnaru
30代 男
ベトナム在住。ベンチャー企業で働いてます。
将来はベトナムを中心としたASEAN諸国で何かしたいと思っています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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