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ベトナムを中心とするアセアン(ASEAN)諸国に関する情報ページ。あと、時々書評とか。

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ベトナムの職場環境:シリーズ4-転職

日本とベトナムの職場環境はどのように違うのか、少し紹介してみようと思います。シリーズ4回目(最終回)は転職についてです。

なお、シリーズは以下のとおり全4回です。

・第1回: 職場での使用言語
・第2回: 残業とか、土日出勤とか
・第3回: 上司と部下の関係
・第4回: 転職

今、最も悩ましい問題として、全ての企業が直面する問題はベトナム人の「転職=離職」です。

正確な統計データは把握できていませんが、巷に溢れる数字を拾うと、下記が転職(離職率)です。

日本:男(4.2%)/女(6.3%)「性・年齢階級別転職率」
ベトナム:10%~20%

(ネタ元)
※日本:「ユースフル労働統計」独立行政法人労働政策研究・研修機構
※ベトナム:「急速な変化を遂げるベトナムの労働市場」大和総研

1.国民平均年齢27歳。来年のことなんか、分からない!
ベトナム人は転職をします。それも1年未満での転職が頻繁におこります。ここまで行くと、度を超えているというのが大方の意見です。これは日本や欧米を問わずです。気付いていないのはベトナム人だけという構図が出来上がりつつあります。

ところで、どうして、ここまで激しく職を変えるのか?色々なベトナム人と話していて到達した今のところの答えが、「国民平均年齢の低さ」と「経済の大成長」です。

ベトナムの超一流大学といわれる大学で、「どうやって自分が望む企業を選択するか?」というテーマでベトナム人と話し合ったことがあります。各種色々な意見が聞けて、ベトナム人の考え方を理解するのに大変役立ったのですが、驚いた意見も多くありました。

その一つが、「来年のことなんかわからない」という意見です。私が「日本では結婚とか人生のターニングポイントのことも考えて、就職先企業を選んだり…」と話し出した途端、「なぜ?」という大合唱が始まりました。結婚なんかいつするか分からないし、子供だっていつできるかわからないし、そんな先のことは想像がつかない。「来年のことだって分からないのに」という答えでした。

同時に、「長期とは何年間ですか?」とベトナム人学生に質問をすると「1年間」という回答が返ってきました。例えば5年間とか、せめて、2年とか3年とかの回答が返ってくるのかなと予想していましたが、この「1年間」という答えには驚きました。「来年のことだって分からない」という答えが、もの凄く素直な気持ちの現れのように聞こえてきました。なお、これまでのところ、多くのベトナム人が「長期=1年間」という考え方に賛同を示しています。

ベトナム人の国民平均年齢は27歳です。まだ、皆が若いです。さらには、前回ブログでも触れましたが、企業への就職などしたことがある大人は殆どいません。必然、転職をすべき悩んだ時に、アドバイスできる人がいません。実際に飛び交っているアドバイスは「アメリカではどんどんと転職して、出世していくらしいよ」という噂のような本当のような話だそうです。

2.高価なものを持っている友達は転職をした。
現在ベトナムのGDP成長率は6%~9%で毎年のように成長しています。この成長期において何が一般ベトナム人の日常生活の変化としてこっているかというと、身につけるものが高額化です。

例えば、バイクです。日本人にとっての自転車と同様に、ベトナムにおいてバイクは日常生活の必需品です。昨年までは新車価格で6万円~7万円のバイクが道に溢れていましたが、現在は新車価格で10万円程度のバイクが道に溢れています。

バイクと同様に、バックだったり、化粧品だったり、洋服だったり、自家用車だったりと、ありとあらゆる高額商品を身につけるために、皆必死になっています。

ここで、友人同士の会話が始まります。「どうして、それ買えたの?」と聞けば、「転職したら、給料が上がった」という回答を耳にすることになります。どうしても、目の前の友人が転職をしたことにより、会うたびに高価なものを身につけ始めると、「私も、俺も、転職しよう」という考えに至ってしまうようです。

ところで、転職を決意する給与条件提示額は10%~20%だと言われています。多くの日系企業の昇給率が5%~10%前後と言われているなか、意外と理にかなった数字が飛び出してくるものです。

3.まずは「工業団地」で勤務して、最後は市内の「オフイスビル」で勤務する。

経済成長の波紋は、通勤地獄という現象も合わせて発生させました。通勤ラッシュの時間帯は市内の道路のあちこちで、バイクと車が溢れかえります。この中を工業団地の勤務の場合は「バス+バイク」市内勤務であれば、「バイク」で通勤することになります。勿論、雨の日も、風の日も、暑い日も…。

日本では満員電車に揺られて1時間~1時間半と言われています。ベトナムでは工業団地勤務で勤務の場合は1時間~1時間半で、市内勤務の場合は30分程度が平均かと思います。曲者は家から停留所までのバイクの行き帰りと、帰りの市内の渋滞です。夜7時には一家揃った団欒が始まるのに、5時終業でもギリギリの帰宅時間になってしまいます。

必然、「いつかは市内で勤務したい」と思うのが人間の性とも思えます。少なくとも、通勤時間が短くなる場所へ転職をしたくなるのは、必然の結論とも思えます。

製造業が目指す地点は土地代が安いところ。必然、民家など周りにないところを選びます。家がない=人がいない。でも、工業団地ができて、土地が整備されて、やっと周りに家が建ち始めて…。でも周りに分譲住宅などができ始めた頃には、子育てが始まっています。すると、「いい学校は市内にしかないから郊外への引っ越しは取りやめね」なんて会話がなされているらしいです。

4.あの上司が嫌いだから…。
「上司は選べない」という言葉。これは、日本の居酒屋では誰かが発している言葉かと思います。そして「だから、もうしばらく辛抱しろ。まっ、今日の所は飲んでおけ!乾杯」などと言って、皆で飲む機会は1度や2度ではないかと思います。

ベトナム人も「上司を選べない」という点には同じ認識を持っているようです。ただ、その次に展開する言葉が異なります。「だったら、転職して新しい環境で仕事をした方が自分のためだ!まっ、新しい選択に乾杯!」と会話が繰り広げられているそうです。

実際に、後任の人間が着任するや早々にベトナム人が肌が合わないと感じて、転職するケースをよく耳にします。

5.そして始まる地場の引き抜き。
今、物凄い勢いでベトナムの国内企業が成長を始めています。これまではベトナム人向けに、ベトナム品質で事業を展開してきましたが、より洗練されたものを求めるとなると、これら企業の活動と能力は頭打ちになってきます。

そこで始まったのが外資系企業人材の地場企業への引き抜きです。外資系企業で勤務している人間を破格の条件で幹部人材として引き抜き、外資系企業のノウハウを注入し、躍起になって「純粋ベトナム色」からの脱皮を図っています。

現在待遇の2倍~3倍の条件提示をして、引き抜くことは日常茶飯事だと噂では聞きます。

一般的ベトナム人の思考パタンとして、「ベトナム愛」や「祖国愛」といったものは非常に強いものがあるように思います。例えば、留学や仕事のために海外に出て行っても、多くのベトナム人がベトナムに帰ってきます。この点は「故郷に錦を飾る」という日本人と同じ感覚をゆうしているのかもしれません。

外資企業に勤務していても、ベトナム人は「ベトナムの企業をよくしたい」とうい潜在的な気持ちを誰もが持っているとよく聞きます。

外資に勤務することは未だに高額報酬がもらえ、ちょっとした社会的ステータスではあります。ただ、少しずつ力をつけてきたベトナム企業で「自分の外資の経験を役立てたい」と思うベトナム人が多くいてもおかしくないように思います。

6.まとめ

ベトナム人はよく転職をします。驚くぐらいに簡単に。日本で言うアルバイトを変える感覚に近いと思います。

その理由は様々ですが、「若さ」と「経済成長」が多くの人の思考に大きな影響を与えていると思います。

これから、どうなって行くのか非常に楽しみです。

ただ、ベトナムに進出する特に日系企業は、あまりにも激しい転職活動にびっくりしています。


下記、奥様がベトナム人の日本人外交官の方が書かれたそうです。執筆年は1997年。ちょうど、ベトナムの経済ブームが始まりかけた頃の執筆のようです。約10年前のベトナム人と今のベトナム人は同じなのか、違うのか…。「違う!」と答える人が多い見たいです。

ベトナムのこころ―しなやかさとしたたかさの秘密
皆川 一夫

4839601070

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テーマ : ベトナム    ジャンル : 海外情報


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プロフィール

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Author:tnaru
30代 男
ベトナム在住。ベンチャー企業で働いてます。
将来はベトナムを中心としたASEAN諸国で何かしたいと思っています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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