tnaru@asean

ベトナムを中心とするアセアン(ASEAN)諸国に関する情報ページ。あと、時々書評とか。

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ベトナム進出日系企業の様子:「在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査」より

JETROが2010年8月~9月、アジア・オセアニアの18カ国に進出する日系企業の活動実態調査の結果を発表しました。対象国には当然ベトナムを初めとしたASEAN諸国が入っています。

調査結果はPDFでJETROホームページより入手可能です。

同レポートを元に、ベトナムへ進出する日系企業の様子を眺めてみようと思います。同レポート各章に合わせる形として、全8回です。

なお、同レポートは下記のとおり「中国特別設問」を独立した章として設けています。しかしこれは無視します。その代りにレポート概要と結果のポイントを1章付け加えます。

【在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査の内容】
1.調査の概要と結果
2.営業利益見通し
3.今後の事業展開
4.経営上の問題点
5.原材料・部品の調達
6.輸出入の状況
7.賃金
8.中国特別設問

1.「在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査」結果のポイント:
同調査結果が示す「調査結果のポイント」を引用すると、以下の通りです。

―約6割の企業の収益が改善~2010年の業績は3年ぶりに好転
2010年は企業収益の改善を見込む企業が約6割に達した(09年は28.6%)。資源高やインフレ、金融危機などの影響による過去2年連続(08年、09年)の収益悪化から、力強い回復を示す。最大の理由は現地市場での売り上げ増加。11年はさらなる改善の見込み。

―今後1~2年に事業の拡大を見込む企業が6割を超える

新興国を中心に、収益回復に伴う事業拡大傾向が鮮明に。拡大を志向する企業は09年度調査から10ポイント以上増加。拡大の内容は「新規市場の開拓(営業/販売ネットワーク拡充)」が最多。

―輸出よりも現地市場~地場企業への販路開拓に注力
今後の市場開拓の取り組みは、現地市場を(輸出よりも)優先する方向へ。ターゲットは現地日系企業から地場企業・地場外資系企業へ。消費者向けは低所得層・低価格帯を目指す傾向。

―最大の課題は賃金上昇への対応とコスト削減

前年比ベースアップ率は18カ国・地域中6カ国で2ケタを記録。従業員の賃金上昇は多くの国・地域で経営上の最大の問題点に。また、競合相手の台頭(コスト面)、調達コストの上昇などの問題も深刻化。進出企業は現地調達率の引き上げによるコスト削減を目指す。

上記調査結果はあくまでも調査全体から抽出された結論のようなものです。従い、在ベトナム企業の回答から推測できる行動実態とは当然異なっています。

それでは、どのような調査対象から、上記の結論が導き出されたのか。調査対象は下記のようになっています。

2.調査の対象国・地域は18カ国:
在アジア・オセアニア日系企業実態調査の対象国・地域は18カ国です。下記、各対象各国・地域です。

【北東アジア(4カ国・地域)】
中国、台湾、韓国、香港

【ASEAN(8カ国・地域)】
タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、カンボジア

【南西アジア(4カ国・地域)】
インド、スリランカ、バングラディシュ、パキスタン

【オセアニア(2カ国・地域)】
オーストラリア、ニュージーランド

同種の調査であるJBIC(国際協力銀行)の「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」と比較すると、今回のJETROの調査はよりアジア・オセアニア地域へ注力したものとなります。

3.回答企業数は3,486社(うちベトナム145社/4.2%):
在中国、在タイ、在マレーシア日系企業が全体構成比の56.5%を占めます。


在アジア・オセアニア日系企業実態調査」に回答した企業数は3,486社になります。一方、調査方法から、「調査票のURLアドレスをE-mailで連絡した相手先企業数」は7,319社となります。従い、有効回答率は47.6%です。

回答企業数(3,486社)が多いのか少ないのか。先のJBIC「わが国製造企業の海外事業展開に関する調査報告」の有効回答企業数は625社です。ただ、この「625社」が保有する海外法人企業数は12,006社となります。

そのためJBICの調査と比較して、JETROの今回の調査は対象地域を限定しているため、より多くの日本国内企業のアジアとオセアニアにおける海外現地法人の行動実態が調査結果に反映されているといえるかもしれません。

さらに、有効回答率(47.6%)は高いのか低いのか…。同様に先のJBIC調査と比較すると、JBICの調査では62.3%が有効回答率となっています。JBICの方が日本の親会社自体の数が少ない分アンケートの回収が容易であったということでしょうか?よくわかりません。ただ、JBICの調査の方がJETYROの調査よりも回答回収率が高いということだけが分かっています。

いずれにしろ、下記参考までにJETROの今回調査で回答率が高かった国と、低かった国のそれぞれ3カ国です。なお、ベトナムは全体で8番目の回答率となる「45.7%」です。

【回答率が高い3カ国】
1位:ミャンマー 100%
2位:韓国 90.4%
3位:ニュージーランド 76.0%

【回答率が低い3カ国】
1位:インド 29.9%
2位:バングラディシュ 30.8%
3位:インドネシア 31.1%

また、下記は回答企業数が多い国と少ない国のそれぞれ3カ国です。在ベトナム企業の回答数は145社(製造業:104社 非製造業:41社)となります。全体構成比の4.2%を占めます。

【回答企業数が多い国】
1位:タイ 831社(製造業:533社 非製造業:298社)
2位:中国 806社(製造業:614社 非製造業:292社)
3位:マレーシア 336社 (製造業:200社 非製造業:136社)
※在タイと在中国日系企業が全体構成比の46.9%を占めます。また、在マレーシアを加えると、全体構成比の56.5%を形成することになります。

【回答企業数が少ない国】
1位:カンボジア 12社(製造業:4社 非製造業:8社)
1位:パキスタン 12社(製造業:9社 非製造業:3社)
3位:バングラディシュ 16社 (製造業:11社 非製造業:9社
※在カンボジアと在パキスタン日系企業は全体構成比の1%未満です。バングラディシュが加わる3カ国合計の構成比は1.1%です。

上記より、同調査結果から見える全体像は、在タイ・在中国日系企業の実態が中心となっていることを事前に認識しておく必要があります。

4.大企業と中小企業の構成は「65.8:34.2」:
ベトナムは「53.8:46.2」です。

同調査へ回答した企業規模別では、大企業が65.8%となり中小企業が34.2%となります。また、ベトナムは大企業78社(53.8%)、中小企業67社(46.2%)となります。

ところで、海外進出形態として、大企業だから大規模な工場や事務所を持っているとは限りません。また、中小企業が進出先国では大規模な工場や事務所を持っている場合もあります。

従い、進出各国・地域での行動実態に対して、日本国内の大企業と中小企業という区分けを持ちこむことは実態の把握に対する誤ったバイアスが入りすぎるように思います。

5.製造業と非製造業の構成は「56:44」です。
同調査へ回答した業種別割合は製造業が構成比56%を占め、非製造業が44%を占めます。在ベトナム進出日系企業は製造業104社、非製造業41社となります。

下記、それぞれの内訳です。

【製造業業種】
電気機械器具、輸送機械器具、化学・医薬、鉄・非鉄・金属、食料品、一般機械器具、繊維、ゴム・皮革、精密機械器具、木材・パルプ、その他製造業

【非製造業】
卸売・小売業、運輸業、建設業、通信・ソフトウエア業、金融・保険業、その他非製造業

なお、調査対象各国ごとの業種構成比は公開されていません。従い、どの業種にどのような行動実態が各国にあるのか把握することはできません。

一方、非製造業の行動実態調査を大規模に実施している調査は非常に限られているため、同調査結果は非製造業の行動実態を把握するために、非常に貴重な資料になるかと思います。

6.まとめ
強引な言い方をすれば、「在アジア・オセアニア日系企業実態調査」は在タイ・中国の大企業製造業を中心とした進出実態の調査結果ともとれます。

しかし、各国ごとに限られた回答数からであはありますが、各種問題の抽出が実施されていおり、他国実態の概要把握を目的とした場合には非常に貴重な調査データかと思います。

また、同種のような大規模調査は他にJBIC(国際協力銀行)による「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」のみになるかと思います。

両調査は調査対象企業、回答企業数、業種等が異なります。しかし、次回以降で後述するとおり、類似する結果が出てくる場合もあります。

次回以降、JETRO調査を中心にJBICの調査も参照しながら、日系企業のベトナムでの行動実態を眺めていこうと思います。


次回に続きます
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テーマ : ベトナム    ジャンル : 海外情報


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プロフィール

tnaru

Author:tnaru
30代 男
ベトナム在住。ベンチャー企業で働いてます。
将来はベトナムを中心としたASEAN諸国で何かしたいと思っています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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